鼻がつまる
考えられる病気
アレルギー性鼻炎 副鼻腔炎 鼻中隔湾曲症 萎縮性鼻炎 異物
上咽頭腫瘍 咽後膿瘍
どんな人にどんな時に現れるか
鼻は感覚器としての臭いを感じるという大切な作用と同時に、鼻呼吸により気管や下気道(肺や気管、気管支)の保護のため加温、加湿、除塵作用を行っています。鼻づまり(鼻閉)により正常に鼻呼吸ができなくなると下気道に弊害を生じるだけではなく嗅覚障害、副鼻腔炎の発症、口の渇き、睡眠障害、頭痛、集中力の低下、作業効率の低下などをきたすことがあり、日常生活に支障がでることがあります。実際に鼻腔内の閉塞があり鼻閉感を自覚するものや、鼻腔内の閉塞はきたしていないのに鼻閉感を自覚するものもあります。
鼻腔内の粘膜肥厚により鼻閉感を自覚している場合は点鼻や内服による治療(保存的治療)が効果的であることが多く、鼻中隔湾曲症のように骨格的に鼻腔の狭窄があり鼻閉感を自覚している場合や慢性副鼻腔炎のように鼻 のpolyp(鼻茸)により鼻閉感を自覚している場合は保存的治療で効果が認めにくいことがあり、手術加療が必要になることもあります。
成人の重症睡眠時無呼吸症候群に対する一般的な治療は寝るときに陽圧に換気をするマスクを着用する治療をしますが、鼻閉があるとマスク換気の治療の妨げになることがあります。
成人で上咽頭腫瘍があると鼻閉症状を認めるとともに滲出性中耳炎を認めることがあります。大人で滲出性中耳炎を繰り返している場合上咽頭を確認する必要があります。
診療チェックポイント
- いつから症状があるか
- 片方の症状か、両方の症状かあるいは左右交互に症状があるか
- 一時的な症状か持続的な症状か
- 鼻水の症状はあるか
- 睡眠障害はないか