鼻がズルズルする
考えられる病気
アレルギー性鼻炎 急性・慢性副鼻腔炎 急性上気道感染症
血管運動性鼻炎
どんな人にどんな時に現れるか
鼻水が流れる(鼻漏)には水様性鼻汁(透明さらさらな水の様な鼻汁)と膿性鼻汁(黄色や緑色の鼻汁)があります。水様性鼻汁はアレルギー性鼻炎やウイルス性の上気道感染症があるときに認めます。膿性鼻汁は急性・慢性副鼻腔炎のときに認めます。鼻漏は前方に流れるだけではなく多くは後方に流れ後鼻漏といいます。後鼻漏があるとセキ(咳嗽)、咽頭痛、咽頭イガイガ感など咽頭違和感、タン(喀痰)、声枯れ(嗄声)の原因にもなります。
アレルギー性鼻炎には季節に関連する花粉症とハウスダストやダニが原因の1年中症状が出現する通年性アレルギー性鼻炎があります。症状には鼻水(鼻漏)、鼻づまり(鼻閉)、くしゃみの三大症状があります。
花粉症の治療には点鼻や抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン薬)の内服が一般的です。症状が強く点鼻や内服で十分な効果が得られない場合原因によっては皮下免疫治療や舌下免疫治療があります。
小児のアレルギー性鼻炎にはアトピー性皮膚炎や気管支喘息を合併することがあります。
小児喘息とアレルギー性鼻炎が合併する場合未治療では成人の気管支喘息に移行する可能性が高くなるとされていてアレルギー性鼻炎の早期介入が必要です。
急性副鼻腔炎は感染症で抗生剤の治療が一般的です。原因によっては長期の治療が必要になることや手術加療が必要になることもあります。
小児の副鼻腔炎では急性中耳炎や滲出性中耳炎を合併することがあります。耳の痛みの訴え、耳をよく触る、機嫌が悪いなどがある場合は注意が必要です。
血管運動性鼻炎は男性に多く年齢を重ねるほど症状が強くなります。自律神経の反射によるもので症状はアレルギー性鼻炎に似にています。
診療チェックポイント
- 水の様な鼻水か色のついた鼻水か
- 季節による症状の違いがあるか1年中症状があるか
- 痛みや発熱があるか
- いつから症状があるか